2017年07月31日

獅子座の巨人〜司馬遼太郎

獅子座新月の続きを書くはずが、別のことを書きたくなったので…、
こちらも獅子座ネタです。

書庫の整理をしている最中に、つい目に留まってしまった本をパラパラ、
タイトルは「司馬遼太郎。人間の大学」(鷲田小弥太著)。

私は、司馬遼太郎の本が大好きで、昔は夢中になって読んでいました。
このかたの人間の描き方や、単なる歴史小説を超えて歴史の深層を
ダイナミックに描いていくスケールの大きさ・・・
読後は、自分の生き方の姿勢をあらためて問い直されるような、
筆致は冷静なのに、懐深い温かさや熱情を感じて励まされるような、
そんな気分になったものです。

著者は、サブタイトルとして、
司馬遼太郎の文学から、「人生の基本を学ぶために」とつけています。
そして、こんな文章で、司馬作品を紹介しています。
少し長いけれど、引用します。

「司馬の小説は、はじめから終わりまで、日本と日本人の歴史を描きました。
・・・意識的に、国境を越えていくさまざまな視点を駆使して、じつに多様に
丹念に書き続けました。もし司馬がいなかったら、戦後日本の中で、日本という
ものはこういう国なんですよ、日本人というのはこういう人間なんですよ、
ということをきわめてはっきりしたかたちで、具体的に明示できなかった、
と断言していいでしょう。
 そういう意味でいうと、私たちは戦後、司馬遼太郎という時代小説作家の
作品によって、初めて日本と日本人というものを「発見」したんだ、といっても
いいんです。日本と日本人のID(アイデンティティ)ですね。」

日本と日本人の歴史を描き、人々に日本と日本のアイデンティティを
発見させた作家。そんな司馬遼太郎は、獅子座の生まれです。

私は何者であるかを外の世界に表現し、
自分のアイデンティティを表現することで、人生を創造する星座、獅子座。
司馬遼太郎は、自分を超えて、日本と日本人のアイデンティティを描き、
新たな歴史観をつくっていった、獅子座の巨人です。

☆★☆★

そんな司馬遼太郎は、1923年8月7日大阪市生まれです。

時間はわからないので、お昼12時でホロスコープをつくると、
獅子座の真ん中あたりにある太陽に、火星、海王星が重なります。
そして、社会天体である木星がスクエア、土星がセクスタイル。
双子座の月は、お昼12時の図では、太陽や火星とセクスタイルになります。

司馬自身のアイデンティティというか、
歴史小説を書く人生へと自分を駆り立てていった動機は、戦争体験です。

22歳の時に敗戦を迎えた司馬は、戦争によって深い傷を負った世代の人間ですが、
世代アスペクトとして、冥王星と土星のスクエア、
そして、冥王星と木星、冥王星と天王星のトラインを持っています。

死と再生を司る冥王星は、国民や国土と関係する蟹座にあり、
そこに土星がスクエアとなっていますが、
焦土と化し、過去の伝統も体制も打ち砕かれたなか、
それでも、冥王星と木星や天王星のトラインが示すように、不死鳥のように甦り、
高度経済成長期が始まる時代に、社会の主要な働き手となった世代です。

司馬の太陽は冥王星とはアスペクトしていませんが、
冥王星とアスペクトする木星、土星とはアスペクトしており、
この世代特有の思いを共有しながら、新たな社会づくり(木星、土星)のために、
まい進していったのでしょう。

司馬のホロスコープで重要なのが、太陽と火星に海王星が重なることです。
「自己を表現」し「(人生を)創造」するのが獅子座のテーマですが、
自他の境界をなくし、人々の無意識的な感情に敏感になって共感するのが海王星。
そのため、司馬の獅子座太陽の表現は、
日本と日本人のアイデンティティの発見と表現(執筆)に向かったのでしょう。
(司馬の初期の作品は、かなり幻想的です。)

司馬の月は双子座ですが、司馬が執筆を始めると、
そのテーマに関する本が神田の古本屋街からすべて消えると噂されたそうです。

また、司馬のライフワークは「街道をゆく」。
その土地に関する歴史的な事実だけでなく、雑学話や関係する人の思い出話など、
縦横無尽にさまざまな話を展開していくスタイルは、
双子座的ですね。ちなみに、司馬さんは「座談の名手」としても名高いそうです。

根本にある知的な好奇心をベースに、実資料をあさり読み、知的な考察を重ね、
そして、深い洞察力と豊かな想像力をいかして、
日本のアイデンティティを描き、新たな日本の歴史観を創ったた作家、
それが司馬遼太郎という人物なんですね。

(思い入れがあるので、ついアツク語ってしまいました)
posted by amaneayafumi at 23:31| 人詠み